カウンタースパイとしての偽情報

 わざと誤った情報を流す偽情報には色々な使い方がありますが、その用法の一つとして大雑把な情報漏洩ルート特定があります。
 情報漏洩の疑いがある場合、真実に微妙に嘘を織り交ぜた偽情報を複数準備して複数ルートに流し、どの情報が漏洩したかを確認することにより、情報漏洩ルートを確認するわけです。
 情報が漏洩したルートは、スパイがいる場合もありますし、スパイが付け入る隙がある場合もありますから、単純にスパイを特定できるわけではありませんが、少なくとも漏洩ルートの確認はできます。(スパイが横で連絡を取り合えるほど組織に浸透している場合は除きますが。)
 このように偽情報は対スパイ技術、つまりカウンタースパイとしても使えるわけです。

 さて、このような話をしたのには理由があります。
 とあるアニメに纏わる偽情報は、もしかしたらこの「カウンタースパイとしての偽情報」なのかもしれません。

 そのアニメは放映前から登場メカ、登場人物、シナリオ等に関する偽情報が大量に流布されていました。
 一目で偽情報と判る矛盾した情報や誇大な情報も多いですし、大方は愉快犯や私怨が絡んだ虚報なのでしょうが、それが関係者しか知りえないような固有名詞を含んでいるとなれば話は別です。
 間違いなく企画製作といった段階での内部情報が「関係者の情報に対するモラルの低さ」や「関係者に対するスパイ活動」といった要因により漏れており、そのことへの対策としての偽情報の流布と考えていいでしょう。
 これには、情報漏洩を防げないことに対して、相手の混乱を誘うために意図的に情報を漏らしている可能性もありますが、微妙に異なる複数のパターンが存在することから、むしろカウンタースパイとしての偽情報の可能性が高いのではと思われます。
 そのアニメ、監督は他人の作品を卑下することで相対的な自己の優位性を主張しようとするような浅薄な人間ですし、ストーリー構成はご都合主義で矛盾の多い独善的なシナリオでも押し通し、それに逆らうスタッフは切るような人間ですから、内容の程度は推してしるべしといったものなのですが、そんな内容でも事前の情報漏洩が困り物なのは解ります。
 しかし、仮にスタッフから情報が漏れているとするならば、そのようなスタッフの忠誠心低下の原因についても考えてほしいものと思います。
 スタッフは生活のために嫌な仕事でも従うでしょうが、無能な独裁者に従うことは大変辛いことです。特に考証にあたる人は矛盾を指摘してもそれが聞き入れられないのであれば、己の職に対する誇りを大いに傷つけられることでしょう。
 情報漏洩は外部からの介入によってもおこりますが、組織内での士気の崩壊によってもおこります。
 何故、他のアニメではそのような情報漏洩がほとんど無く、そのアニメではこれほど多いのでしょう。
 そのそもそもの原因は何なのでしょう。
 ここでこのようなことを書いても無意味なのは解っていますが。

 余談。
 色んな意味であざとい作りは置いといて、取り敢えずそのアニメのストーリーに関して。
 己に扱える技量の範囲を越えて設定やキャラクターを投入しても活用することもできなければ纏めきることもできないのは明らかなのですから、大風呂敷を広げるのも大概にしてほしい。

 なんというか、話題にするだけあざとさに引っかかってるようで好ましくないですね。
 取り敢えず、世の中には無理にこのアニメを褒めている業界人もいますが、某広告代理店グループとの仕事の関係から生活を守るためにやむを得ない選択だったりすることもあるわけで、そういう行動を見ても感情的に非難したりせず「大人の事情」というものを察してあげてほしいものと思います。
 業界の裏事情を調べて思うのですが、つくづく日本はクリエーターや技術者が搾取されている国ですね。

 ↑こういうのを根拠の無い憶測と決めつけという。

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