液出し可能なキャンプストーブ(バーナー)をカセットガス(CB缶)で使う方法

 キャンプストーブを使う上での液出しとはキャンプストーブにつないだアウトドアガス缶を倒立させるなどして、気化したガスではなく、液体のガスをキャンプストーブに送り、プレヒートパイプなどで加熱することでガスを気化させてから燃やす方法のこと。液体のガスを押し出す分しかガスは気化しないので気化熱によるガス缶の温度低下が少なく、その分、ガス缶の内圧が低下し難いので、ガス缶の内圧低下によるキャンプストーブの火力低下がおきにくくなります。  気温が低いときなどガスストーブが火力低下しやすい時期でも火力を維持しやすい一方で、生ガスが一気に燃え上がって火柱になるリスクもあります。実施するときは自己責任で。

液出しの実施方法

キャンプストーブとカセットガスの接続  液出しをする方法にはアウトドア缶を倒立させる方法の他に、カセットガス缶を液出し状態になる方向に横倒しにする方法があります。
 カセットガス缶で液出しするにあたって、まずカセットガス缶をアダプターを介してキャンプストーブにつなぎます。今回はCalifornia Patioのカセットガスコネクターを使用。
 画像は通常の接続状態で、気体のガスをキャンプストーブに送る場合はこのようにカセットガス缶の接続部分の切れ込みを上にして置きます。

キャンプストーブに点火してプレヒートパイプを予熱する  液出しをするにはまずプレヒートパイプなどガスの気化を促す装置を予熱する必要があります。
 そのために通常の接続状態でキャンプストーブをしばらく燃焼させます。キャンプストーブによっては五徳の上にクッカーを置かないとプレヒートパイプに火があたり難いものもあります。
 画像のキャンプストーブはBRS-11。プレヒートパイプの配置もよく構造的に風にも強いのですが、点火装置が着火し難く、燃焼音も大きいのが欠点。

液出しするためにカセットガス缶の切れ込みを下向きに置く  カセットガス缶で液出しするには予熱完了後に画像のようにカセットガス缶の接続部分の切れ込みを下にして置きます。このようにするとガス缶内部の管が液体のガスの中につかり、キャンプストーブの弁を開くと液体のガスがキャンプストーブ側に押し出されることになります。

カセットガス缶の中  カセットガス缶の中は画像のような構造になっていて、接続部の切れ込みを上に向けて横倒しに置くと内部の白色の管の先端が上を向くようになっています。通常は接続部の切れ込みを上に向けて置いて管の先端が液体のガスにつからないようにするのですが、液出しする場合はあえて管の先端を液体のガスにつけるというわけです。

個人的液出し可能キャンプストーブランキング

一位:プリムス P-154S

P-154S  値段は高いものの、軽さ、収納性、五徳形状の全てにおいて優れているキャンプストーブ。

二位:BULIN BL100-B5

BL100-B5  軽さ、収納性、五徳形状の全てにおいて優れていて、なおかつ、安いキャンプストーブ。気になるのは品質くらい。

三位:Fire-Maple FMS-118

FMS-118  軽くて、まずまずの品質で、お値段はそれなり。一位と二位から遠く離れた三位ですが、悪くはない製品。

四位:BRS BRS-11

 既に記事中で紹介しているので画像は省略。  重さはそこそこで、収納性は低いが、堅牢な作りで風防一体型構造ゆえに風に強いのが良いところ。冬山ではこのランキングの他のストーブより動作信頼性は高いと思いますが、重さと収納性を考えれば評価はこの位置に。

五位:BULIN BL100-T4-A

BL100-T4-A  重くて収納性も低いですが物理的に頑丈でダッチオーブンのような重量級調理具も扱えるのが良いところ。登山には向きませんが、オートキャンプには用途があるのでこの位置に。

特例:プリムス Omni Lite Ti

Omni Lite Ti  ガス缶も液燃も使えるキャンプストーブであれば液出しでも使えるのは当然ということで、液出しでの火力調整が容易という点で優れているキャンプストーブ。収納性はともかくとしてガスバーナーと比べると値段と重さがネック。実際にガス缶で使うことが多いかということは別としてこれも液出し可能なキャンプストーブです。

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