市販部品で自分好みの長さのエアホースを作る際の部品の選択と実際の製作についての記事です。
画像左側がタケノコで画像右側がメスのタッチコネクター(メスユニオン)。
いずれもエアホースをネジに接続するための部品で、前者はホースの穴にタケノコ状の部分を差し込んで使い、後者はホースをタッチコネクターの穴に差し込んで使います。
よって、タケノコの場合は使用するエアホースの内径に合わせて買う必要があり、タッチコネクターの場合は使用するエアホースの外径に合わせて買う必要があります。
国内で1/8インチ規格の部品を購入する場合に限って言うとタケノコよりタッチコネクターの方が安価に購入できます。ゆえにエアホースを複数自作する場合は(道具が複数必要なものの)タッチコネクターの方をお勧めします。ただ、タケノコは平行ネジのものも販売されているのに対し、タッチコネクターは一般的にはテーパーネジのものしか販売されておらず、それが問題になります。
画像上側左はRc1/8つまり1/8インチテーパーメネジで外径6mmのエアホース用のタッチコネクター。画像上側右はPF1/8つまり1/8インチ平行ネジ加工用のタップとT型タップホルダーを組み合わせたもの。画像下側はモンキーレンチ。
エアブラシの接続の一般的規格はSネジ、つまり1/8インチ規格の管用平行ネジです。平行ネジとテーパーネジの接続の制限として、平行ネジのオネジはテーパーネジのメネジに接続してはならないので、管用テーパーネジ規格のメネジのタッチコネクターはそのままでは基本的にエアブラシには使えません。(使用した場合、物理的構造の問題でエア漏れしやすくなります)
しかし、タップで削ることで管用テーパーネジのメネジを管用平行ネジのメネジに加工してやれば使うことができるようになります。
といっても、タップとタップホルダーの購入費用を考えると、よっぽど量産しない限り、加工してタッチコネクターを使うよりタケノコを買った方が費用を抑えられることが殆どだと思います。
画像はタッチコネクターのメネジをタップで削っているところ。
タッチコネクターの削る部分に切削油を塗布し、タッチコネクターをモンキーレンチで固定し、T型タップホルダーに固定したタップをねじ込んでいくことで削ります。
切削油にはTRUSCOのタッピングスプレーを使用しました。非塩素系切削油です。
画像は加工し終えたタッチコネクター。これでPF1/8規格に加工できたので後は削りくずを掃除した上でOリングと組み合わせて気密を得ればエアブラシの接続に使用できるようになります。
画像はOリングをはめたタッチコネクター。
PF1/8メネジに加工した穴にはP5サイズのOリングがぴったりはまります。(参考:マスオカ Oリング P(運動用、固定用) NBR (MonotaRo))
画像はタッチコネクターにエアホースをつないだところ。
エアホースに使用したのは外径6mm内径4mmの耐水性ポリウレタンチューブ。(千代田通商のタッチチューブTEシリーズの20mが個人での量産には便利と思います。参考:タッチチューブTEシリーズ(耐水性ポリウレタンチューブ)黒 (MonotaRo))
このようにしてPF1/8規格つまりSネジ規格に加工したタッチコネクターやタケノコに好みの長さに切ったエアホースをつなぐことでエアブラシ用のエアホースを自作することができます。
個人的にはエアホースは外径6mm内径4mmのものをお勧めします。普及度的に対応している部品の種類が多く、そういう意味でタケノコにもタッチコネクターにも接続しやすいサイズですから。
↓Amazonで買うよりMonotaRoとかでまとめて買った方が安いのですが参考までに。