デカールはニスの余分な透明部分を可能な限り切り取った方が美しく仕上がります。
画像は台紙からデカールを切り出している様子。
デカールを切り出す際は、新品で切れ味の高い刃を使うと切り口が綺麗に仕上がります。
切り出したデカールは水に数秒浸して糊を溶かし、模型の所定の場所に貼り付けます。
適度に水に濡らしたまま、台紙の上から模型の上にずらし、微妙な位置合わせを行ってから水分を拭き取ることで固定します。
画像は貼り付けたデカールに付着している水を綿棒で拭き取っている様子。
コツは、デカールの下に気泡が入らないようにローラーをかけるようにしてデカール下側の水分を押し出すこと。
デカール軟化剤を塗ってから貼るやり方は、貼り位置の微調整が出来ないので私はお勧めしません。
画像は貼り付けたデカールの糊が乾かないうちにデザインナイフでニスの余白部分を切り取っている様子。
こうした余白部分の切り取り作業は必須の作業ではありませんが、こうした方が綺麗に仕上がります。
余白部分を目立たなくする方法はいくつかありますが、根本的で確実な方法はこれにつきます。
コツは、新品で切れ味のいい刃を使うこと、力を抜いて(デカールだけを切る感覚で)可能な限り模型に傷をつけずに切ること。
複数のマークからなるデカールを予め全ての余白を切り取ってから貼るのではなく、複数のマークを纏めて貼ってから間の余白部分を切り取っているのは、画像のようなマークの場合、予め余白を切り取ってわざわざ位置合わせするよりも纏めて貼ってから余白を切り取る方が私には楽だからです。
立体的な形状のためにデカールが模型の表面に馴染まない場合、ある程度デカールの糊が乾いてからデカール軟化剤を塗ることで表面に馴染ませます。
デカール軟化材も効果が無いようなデカールに対しては、蒸しタオルを用いて熱による軟化を利用しつつ圧着するという方法があります。
デカールは模型用ラッカーシンナーや接着剤でも溶けるので、貼ったデカールをラッカーシンナーや流し込み接着剤で溶かして塗装面と一体化させるといった方法もあります。失敗したときのリカバリーが困難なリスクの高い方法ですが。
貼り付けたデカールは、そのままでは周囲の塗装面と艶が違うので、つや消しクリアやクリアを吹き付けることで艶を整えた方が綺麗に仕上がります。これには多少、デカールと周囲の塗装面との段差を埋める効果もあります。