適当なポリパーツのランナーを可動部に利用します。
関節部の軸を受ける穴にポリランナーを挿し込み、それを可動軸とします。
まずはノギスでポリランナーの太さを計測。
関節部の軸となるピンを切り離し、代わりにピンバイスでポリランナーと同じ太さか少し細い穴を開けます。
後は、穴にポリランナーを通して組み立ててしまってもいいのですが、今回は関節部に楔型の切り込みをいれることで後ハメしています。
画像は旧来のキットによくみられる、別のパーツの軸を挟み込むことにより可動部を作るパーツです。
ここでは後ハメ加工とへたり難い関節の作成を兼ねて可動軸をポリパーツで作り直します。
ポリパーツはプラスチック用の接着剤では接着できないので、ポリキャップをプラ板で囲い込むことによってパーツに固定します。(エポキシ系接着剤等、ものによっては接着できる接着剤もありますが、組立後に剥がれたとき、処理に困るのでお勧めできません。)
写真のポリキャップのサイズは長さ5ミリ、直径4.2ミリ、軸系2ミリです。
それを囲うために、1ミリ厚のプラ板を、5ミリ×5ミリを二枚、5ミリ×7ミリを二枚、切り出すことにします。
切り出したプラ板とポリキャップです。
5ミリ×5ミリの方にはポリキャップの軸を通すためにピンバイスで二ミリ径の穴を開けてあります。
ポリキャップを囲うようにプラ板を接着後、パーツの方に固定します。
パーツの方は内側の幅が七ミリに僅かに足りないので、平の彫刻刀でその分を削り取ってあります。
以上、一例ですが、ポリパーツの使用に関してはだいたいこんな感じでパーツ形状にあわせてプラ材を加工することになります。
可動範囲を考えてボールジョイントの直径より大きい穴を組み込むパーツ側に開けます。
ボールジョイントをパーツ側に取り付けるためにプラ材を加工し、それにボールジョイントを取り付けます。
パーツにプラ材を接着すれば可動部の作成は終了です。
保持力はあまり高くないと書いたボールジョイントですが、銘柄によってはかなりの保持力があります。
それでも保持できる荷重には限界があるので、荷重がかかる箇所に三軸以上の可動軸を作りたい場合はポリキャップを複数組み合わせた方がいいでしょう。
可動部を作る際はその可動軸にかかる荷重をある程度計算しながら作らないと、完成したときにろくにポーズを維持できない軟弱な構造になる場合があります。